介護転職の履歴書の書き方を解説!志望動機・自己PRの例文も紹介

介護転職の履歴書の書き方を解説!志望動機・自己PRの例文も紹介

「履歴書の書き方を見直して、選考に通過する可能性を高めたい」

「志望動機や自己PRの例文を参考にして、より熱意が伝わる文章を書きたい」

介護職への転職を検討している方のなかには、上記のような悩みがある方も多いのではないでしょうか。

介護職の転職では、保有資格や志望動機、自己PRなどを通じて、自身の応募先への適性を効果的にアピールすることが大切です。

本記事では、介護職の履歴書の書き方を項目別に詳しく解説します。志望動機や自己PRの例文も紹介しているため、転職するにあたって履歴書の作成にお悩みの方はぜひご覧ください。

介護転職の履歴書の書き方

履歴書

履歴書には氏名や生年月日などの基本情報はもちろん、職歴や資格、志望動機など多岐にわたる項目を記載します。採用担当者は日々多くの応募書類に目を通しているため、誤字脱字や記載ミスなど明確な誤りがあると悪い印象を与え、不採用になる可能性が高まります。選考に通過する可能性を高めるためにも、履歴書の書き方を基本から見直し、応募先に対して自分の情報や熱意、人柄を正しく、かつ効果的にアピールしましょう。

ここからは、履歴書の項目ごとの記載時のポイントと記載例を紹介します。

基本情報欄

履歴書に記載する氏名や生年月日などの基本情報欄の記載時のポイントと例を紹介します。

日付

履歴書の作成日ではなく、応募先に提出する日付を記入します。面接時に手渡しする場合は提出日、郵送時はポストへの投函日を記載しましょう。

記載例(面接日が2026年2月17日の場合)

2026年 2月17日 現在

氏名

氏名は、記入欄の大きさに合わせて大きく見やすい字を心掛けましょう。また、氏名欄に「ふりがな」と記載があればひらがなで記載し「フリガナ」とあればカタカナで記載します。

記載例

ふりがな やまだ はなこ
氏名   山田  花子

生年月日

生年月日は、日付で元号を使った場合は元号、西暦を使った場合は西暦で統一します。また、年齢は日付記載時の年齢を記載しましょう。

記載例

1993年 4月 1日 (満31歳)

性別

性別は該当するものに〇をつけましょう。なかには、性別が任意記載の履歴書もあります。

現住所

住所は、都道府県名・番地・マンション名などを省略せずに記入します。ふりがなは、番地前の市区町村まで記載しましょう。

記載例

ふりがな       かながわけんよこはましいずみくいずみちょう
現住所 〒245-0016  神奈川県横浜市泉区和泉町〇〇〇〇

連絡先

連絡先は、事情があって現住所ではない場所から応募先と連絡を取りたい場合のみ記入します。特段の事情がなければ「同上」と記載しましょう。

記載例

ふりがな 
連絡先 〒       同上

電話番号

電話番号は、自宅の固定電話や自身の携帯電話などの番号を記載します。対応しやすい番号を記入しましょう。

記載例

電話   090-XXXX-XXXX

証明写真

証明写真は、縦4cm×横3cmのサイズが一般的です。半年以内に撮影した写真を使用し、万が一剥がれたときに備え、裏面に氏名を記入してから履歴書に貼り付けましょう。

また、証明写真の撮影時には、以下のポイントに気を付けましょう。

  • 服装や髪型に清潔感があるか
  • 髪が顔や方などにかかっていないか
  • 化粧は派手ではないか
  • 顔や目線は正面を向いているか
  • 背筋は伸びて姿勢がよいか
  • 口角は上がっているか

学歴・職歴欄

学歴・職歴はそれぞれ分け、学歴→職歴の順に記載しましょう。

学歴

学歴では義務教育を省略し、高校入学・卒業から時系列で記入しましょう。学校名は正式名称で記載し、学部・学科名も記載します。また、在学中の場合は「卒業見込み」としましょう。

記載例

学歴・職歴(各別にまとめて記入)
学歴
2009年4月〇〇高等学校 入学
2012年3月〇〇高等学校 卒業
2012年4月〇〇専門学校〇〇専門学部〇〇コース 入学
2014年3月〇〇専門学校〇〇専門学部〇〇コース 卒業

職歴

職歴は、学歴と同様に時系列で記入し「社会福祉法人〇〇」「株式会社〇〇」のように、正式名称で記載しましょう。学生時代のアルバイトを除き、在職期間が短い職歴もすべて記載します。また、どのようなサービス形態の経験があるかをわかりやすく伝えるために、事業所のサービス形態や業務内容も記入しましょう。

記載例

学歴・職歴(各別にまとめて記入)
職歴
2014年4月社会福祉法人〇〇会 入社
特別養護老人ホームにて介護職員として介護業務に従事
2017年3月一身上の都合により退職
2017年4月株式会社〇〇〇〇 入社
認知症対応型共同生活介護事業所にて介護職員として介護業務に従事
現在に至る
以上

免許・資格欄

免許・資格欄には、業務に関連のあるものを取得日の古い順に記載しましょう。失効した免許や受講中のものもアピール材料となるため「失効中」や「取得見込み」などと補足して記載することも可能です。

記載例

免許・資格
2014年3月普通自動車第一種免許 取得
2015年2月介護職員初任者研修課程 修了
2020年3月介護福祉士 取得

なお、免許・資格は以下のような正式名称での記載が必要です。

免許・資格の通称履歴書への書き方
ホームヘルパー2級訪問介護員2級養成研修課程 修了
初任者研修・初任者介護職員初任者研修課程 修了
実務者研修介護福祉士実務者研修課程 修了
介護福祉士・介福介護福祉士 取得
ケアマネジャー・ケアマネ介護支援専門員 取得
運転免許・普通免許普通自動車第一種免許 取得

なお、2013年の介護保険法の改正にともない、ホームヘルパー2級は初任者研修に移行されています。ただし、ホームヘルパー2級の保持者は、介護職員初任者研修の修了者としてみなされない点に注意が必要です。ホームヘルパー2級は保持しているものの初任者研修を修了していない場合は「訪問介護員2級養成研修課程 修了」と記載しましょう。

志望動機欄

志望動機欄は、履歴書のなかで最も熱意・スキルなどをアピールできる欄です。以下のような内容も交えて記載しましょう。

  • 介護業界や介護職を選んだきっかけ
  • 応募先の事業所を志望する理由
  • 入職後はどのように活躍できるか

なお、志望動機を多く書いてしまうと読みづらくなってしまいます。志望動機は面接時にも質問されるため、履歴書では簡潔に記載するのもポイントです。

記載例

志望の動機
私が介護職を志望したのは、高齢の祖父母の介護を通じて、高齢者の方々が安心して暮らせる環境づくりに貢献したいと感じたからです。貴施設は「〇〇」という理念のもと、利用者1人ひとりに寄り添ったケアを大切にされており、その姿勢に深く共感しました。入職後は、持ち前の傾聴力を活かし、利用者の心に寄り添ったケアを実践するとともに、チームワークを重視しながら、より良い介護環境の実現に尽力したいと考えております。

趣味・特技欄

履歴書のなかには、趣味・特技欄があるものもあります。趣味・特技を通じてみられるのは、応募者の人となりです。介護職の仕事に役立つ趣味・特技などがあれば、優先的に記載しましょう。たとえば、料理や運動、楽器演奏、旅行などが挙げられます。

たとえば料理が趣味であれば、ご利用者様との会話のネタになるだけでなく、施設で実施する料理レクにも役立ちます。また、旅行であれば思い出話につながりやすく、ご利用者様との会話も弾むでしょう。趣味・特技は、面接時に応募者の緊張をほぐすテーマとして使われることもあります。無理に誇張せず、正直に記載しましょう。

記載例

趣味・特技
趣味:マラソン(毎年東京マラソンに参加し、東京都庁から東京駅近くまで約42kmを完走しています)

長所・短所欄

長所・短所は自己PRと似ているものの、応募先が「社風に合っているか」「自分を客観的にみられているか」「性格が仕事に与える影響はあるか」といった点を判断する項目となります。いずれも以下を意識して洗い出してみるのがおすすめです。

  • 家族・友人に聞いてみる
  • 過去の成功体験や失敗体験を深堀する
  • 短所から考えてみる

たとえば短所から考える場合、矛盾のない長所・短所を伝えられます。短所が「頑固」だとした場合に、長所を「相手の気持ちを尊重できる」としてしまうと、矛盾していると捉えられてしまう可能性があります。しかし、長所が「1つのことに対して持続して続けられる」「芯をもっている」などであれば、短所と長所に一貫性があるため、採用担当者も応募者の人柄がイメージしやすくなるでしょう。

ここからは、長所・短所別のポイントや例を紹介します。

長所

履歴書における長所は、本人がもつ優れた資質・人柄・性格などを指します。応募先の業務で役立つ長所を記載するのがポイントです。介護職の履歴書において、効果的な長所には以下のようなものがあります。

  • 協調性が高い
  • 社交的
  • コミュニケーション力が高い
  • ポジティブ
  • 向上心がある
  • 体力がある
  • 臨機応変に対応できる

たとえば、長所を「協調性が高い」とした場合の記載例は以下のとおりです。

記載例

長所・短所
長所:協調性が高い介護の現場では、ご利用者様へよりよいケアを提供するために、チームで協力し合うことが不可欠です。私はこれまで、相手の意見を尊重しながら自分の考えも伝え、円滑なコミュニケーションを心がけてきました。入職後は、スタッフやご家族との連携を大切にしながら、ご利用者様が安心して過ごせる環境づくりに貢献したいと考えています。

短所

履歴書における短所は、自分の性格・性質において自覚している「欠点」を指します。応募先の仕事内容とミスマッチになってしまう短所の記載は避けましょう。また、対処法とともに記載すると、ポジティブな印象を与えられます。介護職の履歴書における短所の例は、以下のとおりです。

  • 心配性
  • 完璧主義
  • 頑固
  • 緊張しやすい
  • 神経質
  • 1人で抱え込んでしまう
  • せっかち

たとえば、短所を「心配性」とした場合の記載例は以下のとおりです。

記載例

長所・短所
長所:心配性ご利用者様の安全や快適さを第一に考えるあまり、業務中に細かいことが気になり、必要以上に確認を重ねてしまうことがあります。しかし、業務の優先順位を意識しながら、必要な確認を適切なタイミングで行うことを心がけています。また、周囲のスタッフと積極的に連携して相談しながら業務を進めることで、安心感を持って介護に取り組めるよう努めています。

自己PR欄

自己PRは自分の強みをアピールし、応募先に適した人材であることを伝える欄です。長所と似ている部分がありますが、長所には人柄や性質で優れている部分を記載する一方で、自己PRでは強みを活かして応募先にどのように貢献できるかを記載します。

記載例

自己PR
私の強みは、相手の気持ちを理解して寄り添う傾聴力です。祖父母の介護を経験するなかで、高齢者の方々が安心して生活するためには、身体的なサポートだけでなく、心のケアが大切だと学びました。実際にボランティア活動を通じて、高齢者の方のお話をじっくり聞き、不安を和らげる関わりを実践してきました。入職後はこの経験を活かして、ご利用者様1人ひとりに寄り添ったケアを提供し、よりよい介護環境の実現に貢献したいと考えています。

本人希望記入欄

本人希望欄は「貴社(貴施設)の規定に従います」と記載するのが一般的です。ただし働き方や待遇面で譲れない点がある場合は、ミスマッチを防ぐために早い段階で伝えておくことがおすすめです。

記載例

本人希望記入欄 (特に待遇・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
貴施設の規定に従います。

プライバシー保護の観点から任意記載になった項目も

2021年に厚生労働者が発表した履歴書の様式例では、プライバシー保護の観点から性別欄は任意記載となっています。また、従来記載されていた以下項目も選考段階では必要なく、プライバシー要素が高い情報のため削除されています。

  • 通勤時間
  • 扶養家族数
  • 配偶者
  • 配偶者の扶養義務

そのため、履歴書の上記の項目がある場合は必ずしも記載する必要はありません。ただし、面接時に「〇〇により当番制でオンコール対応がありますが、対応は可能でしょうか?」「当社で勤めるにあたり、配慮すべきことなど、お伺いしておいた方がよいことはありますか?」といった質問をされるケースもあります。入社後のトラブルを防止するためにも、答えられる範囲で回答する必要があることを認識しておきましょう。

介護転職の履歴書で使える例文

笑顔の女性介護士

ここからは、介護転職における履歴書で実際に使える志望動機・自己PRの例文を紹介します。

志望動機の例文

志望動機の記載時のポイントは以下のとおりです。

  • 志望動機の文字数は200~300文字が目安
  • 自分と転職先で合致する点を明確にする
  • 人柄や人間性が伝わるように書く
  • ネガティブな理由はポジティブな表現に言い換える
  • 志望理由が思いつかないときは「なぜ?」で深掘りする

介護職経験者で別の施設へ転職する場合の例文は、以下のとおりです。

志望の動機
介護士としてこれまで多くのご利用者様と関わってきましたが、現職では人手不足が続き、利用者様1人ひとりに寄り添ったケアが提供できていないと感じる場面が増えてきました。利用者様の心に寄り添い、安心して過ごしていただける介護を提供したいと考え、転職を決意いたしました。貴施設は、利用者様に寄り添ったケアを大切にしており、職員が一丸となってサポートし合う環境が整っていると伺い、貴施設で働きたいと思うようになりました。
これまで培ってきた身体介護の技術やコミュニケーション能力を活かし、利用者様の生活の質向上に貢献するとともに、チームの一員として支え合える関係を築いていきたいと考えております。

なお、以下のような志望動機はなるべく避けましょう。

  • 家から近かったから
  • 現在働いている職場の人間関係が悪く、早く転職したいから
  • 前職より給料が高いから

上記のような志望動機では、応募先や介護職への熱意が伝わりにくく「この会社でなければならない理由」が含まれていません。志望動機は「企業が何を求めているのか」「自分が貢献できることは何か」を明確にしながら、やりがいや成長意欲、理念への共感などを具体的に記載しましょう。

また、以下の記事では、ケース別に志望動機の例文を紹介しています。志望動機の文章にお悩みの方は、ぜひあわせてご覧ください。

【例文付き】介護職へ転職する志望動機は4つの構成でまとまる!書き方のポイントや注意点も解説

自己PRの例文

自己PR記載時のポイントは以下のとおりです。

  • 強みを簡潔にまとめる
  • 具体的なエピソードも交える
  • 採用担当者の目線で内容を考える
  • 志望動機につながるように意識する

介護職経験者で別の施設へ転職する場合の例文は、以下のとおりです。

自己PR
特別養護老人ホームに3年間勤務してきた経験から、介護度の高い入居者様の食事や入浴、見守りなどを経験し、要介護度の高い利用者様にも対応できる技術を身につけることができました。また、認知症フロアを担当した際には、スタッフ同士の緊密な連携が入居者様の安心と安全につながることを身をもって学びました。
人と接することが好きで、入居者様とのふれあいを通して「この仕事を選んでよかった」と感じる機会が多くありました。特に、1人ひとりの状態やお気持ちに寄り添ったケアを行うことで、入居者様だけでなくご家族にも安心していただけたときには、大きな喜びを感じています。これまで培った技術と経験、そしてまごころを大切にする姿勢を活かして、貴施設でもより質の高い介護サービスの提供に貢献し、入居者様が笑顔で過ごせる環境づくりに尽力していきたいと考えております。

なお、以下のような自己PRは避けましょう。

  • マイナス表現が多い
  • 肩書きや実績ばかり
  • 抽象的
  • 強みが複数ある

経験や思いを具体的かつ前向きに伝えることで、採用担当者に人柄や実績を効果的にアピールできます。介護現場や異業種で培ったスキルをどのように活かし、貢献していきたいかを明確にすることが好印象につながるでしょう。

介護転職の履歴書を書く際の6つの注意点

注意点

介護業界での転職で履歴書を書く際は、以下6点に注意しましょう。

  • 手書きの場合は黒のボールペンを使用する
  • 間違えたら新しく書き直す
  • なるべく空欄を埋める
  • 同じ履歴書を使い回さない
  • 履歴書のコピーを控えておく
  • 応募先を敬称で記載する
  • 略字を使用しないように注意する

手書きの場合は黒のボールペンを使用する

手書きで履歴書を作成する際には黒のボールペンを使用し、鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンなどは避けましょう。書き始める前にインクの出具合やにじみまないかどうかを確認しておくと安心です。年配の職員が多い介護職では、履歴書を手書きで丁寧に作成することで好印象を与えられる可能性があります。応募先から指定がない場合は、手書きでの作成を検討してみましょう。

間違えたら新しく書き直す

履歴書は公的な文書であり、修正液や修正テープは使用しないのが基本です。修正した跡が残っていると雑な印象を与える可能性があるため、間違えてしまった場合は一から書き直しましょう。多少手間に感じても新たな用紙で書き直し、より丁寧に仕上げる気持ちが大切です。

なるべく空欄を埋める

履歴書の項目は可能な限りすべて埋めましょう。空欄や「特になし」という記載は、応募意欲が低いと見なされる原因になりかねません。たとえば本人希望欄に余白ができた場合は、志望動機で書ききれなかったことや仕事への意欲、先方への決意表明などをに記入しましょう。空欄を避けることで、仕事への熱意や適性をアピールできます。

同じ履歴書を使い回さない

一度提出して返却された履歴書を修正したり、コピーして別の施設へ応募したりするのは避けましょう。採用担当者に使い回しと思われてしまうと、志望意欲が低いと判断される恐れがあります。応募先ごとに新しい履歴書を用意し、施設の特色や自分の想いをしっかり反映させることが大切です。履歴書の使い回しは誠実さや丁寧さが欠けている印象を与えるため、必ず書き直しましょう。

履歴書のコピーを控えておく

履歴書は提出前にコピーを取り、面接対策に活用しましょう。コピーを控えておくことで、郵送後に面接日時が決まった場合でも見返して面接に備えることができます。ただしコピーを取ったからと安心せず、履歴書の内容をしっかり把握しておくことも大切です。履歴書に記載した項目を面接で質問されても矛盾なく答えられるよう、想定問答を整理しておきましょう。

応募先を敬称で記載する

面接時に応募先の企業を「御社」と呼ぶように、履歴書でも敬称を記載する必要があります。そのため、応募先ごとに正しい敬称を記載できているかどうかを確認しましょう。

応募先ごとの敬称は以下のとおりです。

応募先履歴書に記載する敬称面接で呼ぶ敬称
病院貴院御院
社会福祉法人貴法人御法人
〇〇法人〇〇会貴会御会
株式会社貴社御社

略字を使用しないように注意する

介護業界の実務では、特別養護老人ホームを「特養」ケアマネージャーを「ケアマネ」などと略すことがあります。しかし履歴書では、正式名称や正式な漢字を使用し、読み手に分かりやすく記載しましょう。略字や口語的な表現は誤解を生みやすく、採用担当者に余計な負担をかける恐れがあります。固有名詞は正確に表記し、誤解や混乱を防ぎましょう。

介護転職における履歴書の提出方法

介護職の転職における履歴書の提出方法は、おもに以下3つに分けられます。

  • 郵送で提出する場合
  • メールで提出する場合
  • 面接時に持参して提出する場合

提出方法ごとの注意点を解説します。

郵送で提出する場合

郵送で履歴書を提出する場合は、A4やB5サイズ対応の白封筒を用い、送付状とともにクリアファイルに挟んで折れを防止しましょう。封筒に記載する宛名は、施設名には「御中」、担当者名には「様」などを記載します。加えて、封筒の左端に赤字で「履歴書在中」と記載することで、履歴書が入っていることを一目で把握してもらえます。提出期限に余裕をもってポストに投函しましょう。

メールで提出する場合

メールで履歴書を提出する場合は、Excelなどで作成したデータをPDFに変換して添付しましょう。閲覧環境の違いによるレイアウト崩れを防ぐだけでなく、第三者による改変防止にもつながります。件名には「履歴書を提出いたします / 氏名(フルネーム)」を記載し、本文冒頭で応募先施設名や担当者名、ファイルを添付した旨を記載します。さらに、簡単な挨拶や志望動機を添えると好印象を与えられるでしょう。

面接時に持参して提出する場合

面接時に履歴書を提出する場合は、汚れや折れなどを防ぐためにクリアファイルに挟み、封筒に入れて持参しましょう。提出時には、封筒から取り出して担当者が読みやすい向きに差し出し「よろしくお願いいたします」と一言添えて手渡すことがポイントです。

介護転職で使う履歴書についてよくある3つの質問

Q&A

介護職の転職で使う履歴書について、よくある質問は以下の3つです。

  • 質問1.履歴書はどこでダウンロードできますか?
  • 質問2.転職回数が多い場合の志望動機の書き方は?
  • 質問3.職歴に空白期間があると転職に不利ですか?

質問1.履歴書はどこでダウンロードできますか?

履歴書は、厚生労働省が「厚生労働省履歴書様式例」として以下ぺージでテンプレートを配布しています。なお以下テンプレートは、性別欄は任意記載となっており、通勤時間・扶養家族数・配偶者・配偶者の扶養義務の項目は削除された様式となっています。

→厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について

質問2.転職回数が多い場合の志望動機の書き方は?

転職回数が多い場合、いくつもの職場を経験したからこその強みを志望動機に含める方法があります。例文は以下のとおりです。

志望の動機
これまで複数の施設で介護業務を経験するなかで、さまざまな環境やご利用者様のニーズに柔軟に対応する力を培ってきました。とくにレクリエーション活動の企画・運営では、ご利用者様に心身ともに楽しんでいただけるよう工夫を重ねてまいりました。
貴施設が掲げる「〇〇」の理念に深く共感し、幅広い視点と実践力を活かしてよりよいケアの提供に貢献したいと考えております。多様な職場で得た経験とスキルをもとに、ご利用者様に安心と笑顔をお届けする介護を実践してまいります。

質問3.職歴に空白期間があると転職に不利ですか?

空白期間が半年程度なら大きく不利になることはありません。ただし、理由を隠すのは避けましょう。健康上の理由による休養や資格取得のための勉強、家庭の事情など正直に伝え、空白期間での経験や得たスキルなどを前向きにアピールしましょう。ブランクで成長した点を自己PRにつなげれば、むしろ好印象につながります。

まとめ

微笑む女性介護士

介護職の履歴書では、応募先が求める人材像を意識し、丁寧かつ具体的な記載を心掛けることが重要です。誤字脱字や記入漏れを防ぎつつ、志望動機や自己PRを通して熱意と人柄をアピールしましょう。

本記事で紹介した例文や注意点を踏まえ、介護業界での転職を成功させられる履歴書を作成しましょう。

養護・特別養護老人ホーム 白寿荘を運営する社会福祉法人 「神奈川県 匡済会」では、養護・特別養護老人ホームや地域ケアプラザ、保育園などで一緒に働くスタッフを募集しております。介護業界での転職をお考えの方は、応募先の選択肢の1つとしてご検討ください。

▼リクルートサイト

この記事を書いた人

かいごマガジン編集部

かいごマガジン編集部です。
介護の専門的な情報をどこよりもわかりやすく紹介していきます。
また、世の中の介護がどのように変化していっているのか最新の情報も随時発信していきますのでお楽しみに!
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