「介護職への転職を考えているものの、どのように転職活動を進めればいいかわからない」
「介護職への転職を成功させるコツはある?」
介護職への転職を検討している方のなかには、このような悩みや疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、介護職に転職する際の方法や具体的な流れ、転職を成功させるポイントを解説します。介護職への転職方法についてのよくある質問もまとめているため、介護職への転職を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
介護職に転職する方法と具体的な流れ
介護職に転職する際の一連の流れは、以下のとおりです。
- 情報収集をする
- 求人を探す
- 求人に応募する
- 面接を受ける
- 内定をもらう
それぞれの手順について、詳しく見ていきましょう。
1.情報収集をする
まずは、自己分析や就職先のリサーチを行いましょう。どのような職種や働き方があるのか、職場に求める条件は何かがはっきりすれば、自分に合った仕事を見つけやすくなります。
自己分析では、自分の強みや弱み、譲れない条件、転職の目的などについてじっくりと考えてみましょう。また、これまでの経験における成功体験や失敗体験、挫折の乗り越え方などを言語化するのもオススメです。
これらは自分に合った求人を見つける際はもちろん、転職活動の面接時にも役立ちます。
2.求人を探す
介護職の職種や働き方、自己分析がある程度できたら、求人サイトや情報誌、ハローワークなどを活用して求人を探しましょう。
移動時間やリラックスタイムなど、ちょっとした空き時間で手軽に求人を探すのであれば、求人サイトを利用するのがオススメです。
求人サイトにはさまざまな求人情報が掲載されているため、探し方がわからない場合は以下のような条件で求人を絞り込むとよいでしょう。
- 施設の種類
- 雇用形態
- 業務内容
- 駅やバス停からの距離
- 車通勤の可否
また、給与形態や休日の日数、勤務時間などもあわせて確認しておくと、転職後に後悔する可能性を最小限にできます。
3.求人に応募する
希望する求人がある程度絞り込めたら、応募書類を作成して求人に応募します。
履歴書や職務経歴書など、必要な応募書類は求人によって異なるため、求人先にあわせて用意するようにしてください。
履歴書では職歴や転職回数、職務経歴書では介護経験や保有資格、転職目的、志望動機などが重視されます。
これまでの経験やスキルなどを正しく記載するのはもちろん、それらを活かして入職後にどのように貢献していきたいのかをアピールするのも大切です。意欲的な姿勢がアピールできれば、「即戦力になりそう」「一緒に働いてほしい」と採用者担当者に好印象を与えられるでしょう。
4.面接を受ける
応募書類の作成・提出が終わったら、いよいよ面接です。
書類選考がある場合は応募書類が選考に通った後に面接、また書類の提出後に面接日程の連絡がくる場合や、面接に書類を持参する場合もあります。面接や面接までの詳しい流れは、採用担当者の指示に従うようにしてください。
介護職に転職する際は、主に以下のような質問がされます。
- 志望動機
- 退職理由
- これまでの職歴や業務内容
- 自分の強み・弱み
- 成功体験・失敗の乗り越え方
- 転職後の目標やキャリア設計
- 仕事をするうえで意識している(したい)こと
面接に苦手意識がある場合は、家族や友人に面接練習をしてもらったり、自分の話す様子を録画したりして、自分の意見を伝えることに慣れておきましょう。
5.内定をもらう
面接後は、基本的に電話またはメールで内定・不採用の連絡がきます。内定の連絡を受けた場合は、1週間を目安に承諾または辞退の連絡をしましょう。
それ以上返事を待ってもらう場合は、その旨を必ず内定先に伝えるようにしてください。あまりにも返事が遅いと失礼にあたる可能性があります。
また、内定を承諾する場合、内定先から特に指定がないのであれば、電話・メールのどちらで内定の連絡がきたとしても電話で承諾を伝えるのが一般的です。
内定承諾後は雇用契約を結び、決定した入社日に出勤する流れとなります。
介護職への転職を成功させるポイント
ここからは、介護職への転職を成功させるポイントを解説します。意識したいポイントは次の5つです。
- スケジュールを立てて転職活動をする
- 施設について調べる
- 複数の施設に応募する
- 未経験者を積極的に採用している求人に応募する
- 介護転職に有利な資格を取得する
それぞれのポイントについて、以下で詳しく見ていきましょう。
スケジュールを立てて転職活動をする
介護職への転職に限ったことではありませんが、転職活動はスケジュールを立てて行う必要があります。特に、在職中に転職活動を行う方や、普段スケジュールを立てる習慣がない方は、意識的にスケジュールを立てることをオススメします。
スケジュールを立てて転職活動を行えば、書類の提出日や面接日を忘れる心配がなくなるほか、ダラダラと転職活動が長引くリスクを減らせるでしょう。
施設について調べる
志望する施設についてしっかり調べるのも大切です。きちんと調べたうえで転職すれば、転職後に「こんなはずじゃなかったのに……」と後悔するリスクを防げます。
施設を調べる際は、以下のような項目を確認するのがオススメです。
- 収入
- 勤務形態
- 休日制度
- 夜勤や早出の有無
- 福利厚生
- 施設の規模
また、可能であれば実際に施設を見学し、職場環境や雰囲気を確認するのもよいでしょう。
複数の施設に応募する
複数の求人に応募するのも、介護職への転職を成功させるポイントの一つです。一つの施設のみに応募し、内定をもらうのも悪くはありませんが、他の施設と比較ができないため、自分に合った職場か判断するのが難しくなります。
詳しい仕事内容や雇用の条件、実際の雰囲気などは、面接や施設見学などでないとなかなか把握できません。内定は連絡を受けてすぐであれば辞退もできるため、なるべく複数の施設に応募し、比較しながら自分に合った施設を選びましょう。
未経験者を積極的に採用している求人に応募する
未経験で介護職への転職を検討している場合は、「未経験者歓迎」「未経験者可」など、未経験者を積極的に採用している求人を選ぶのがオススメです。
これらの求人は介護職未経験でも採用されやすいのに加え、研修や教育制度が充実している傾向にあります。
介護転職に有利な資格を取得する
「未経験可」「資格不要」などの介護転職もありますが、資格があるに越したことはありません。
介護に関する資格を保有していると、優先的に採用されたり、採用時の条件が良くなったりする可能性があるため、余裕がある場合は資格取得を目指すとよいでしょう。
介護に関する資格を初めて取得する場合は、「介護職員初任者研修」がオススメです。介護の基礎知識や技術・スキルなどが幅広く学べるため、さまざまな介護職への転職に役立つでしょう。
介護職の概要
ここからは、介護職の仕事内容や職場、給与などについて解説します。
仕事内容
介護職の仕事内容は、「生活援助」と「身体介護」の2種類に大きくわけられます。それぞれの違いは、以下のとおりです。
生活援助 | 身体介護 | |
特徴 | 利用者さんの身の回りの家事を手伝う | 利用者さんの身体に触れて介助する |
主な仕事 | 掃除洗濯調理や配膳買い物 | 食事入浴排泄着替え移動 |
資格の有無 | 無 | 有 |
その他にも、施設の電話対応や備品の管理などの事務作業も介護職の仕事として挙げられます。
職場
介護職の職場は、「入所施設」「通所施設」「訪問介護」の大きくわけて3種類です。代表的な職場を以下にまとめました。
職場の種類 | 特徴 | 主な職場 |
入所施設 | 一時または長期滞在している利用者さんに対し、24時間体制で介護や生活支援を行う | 特別養護老人ホーム介護老人保健施設有料老人ホーム |
通所施設 | 日帰りの利用者さんに対し、リハビリや食事介助などを行う | デイサービスセンターデイケアセンター |
訪問介護 | スタッフが利用者さんの自宅を訪問し、介護や生活支援を行う | 訪問介護事業所訪問看護ステーション |
また、勤務形態や仕事内容、必要な資格は、それぞれの職場によって異なる場合があります。
魅力・やりがい
介護職の魅力ややりがいは、さまざまな人から直接感謝されることが多い点です。
介護職は命に関わる仕事のため、体力的・精神的に大変なこともありますが、利用者さんやその家族から感謝される機会が多く、感謝の言葉は仕事のモチベーションになるでしょう。
また、仕事で得た介護の知識やスキルは、自分が家族を介護する立場になった時にも役立ちます。
給与
厚生労働省の調査によると、令和4年度の介護職従事者の平均給与額は、全体で318,230円(前年度比+17,490円)となっています。
保有資格の有無や職種に関わらず、令和3年から4年にかけて平均給与額は上がっているため、介護職の給与額は今後もよくなる見込みがあるといえるでしょう。
将来性
日本では少子高齢化が進んでおり、高齢者の数が増える一方で、高齢者を介護する人材は不足しています。この状況は今後さらに顕著になると考えられるため、介護職のニーズは今後ますます高まるといえるでしょう。
介護職への転職方法についてよくある質問
介護職への転職方法について、よくある質問をまとめました。
転職活動は在職中と退職後のどちらに行うのがオススメ?
結論からお伝えすると、どちらがオススメかは人によって異なります。以下に在職中と退職後に転職活動する主なメリット・デメリットをまとめました。
メリット | デメリット | |
在職中 | ・収入面の心配がない・転職活動が長引いても焦りにくい | ・時間がない中で転職活動を進めなければならない・スケジュールの調整が難しい |
退職後 | ・時間に余裕ができる・転職活動に集中できる | ・転職活動が長引くと焦る・ある程度資金を貯めておく必要がある |
それぞれのメリット・デメリットを確認したうえで、自分に合う時期に転職活動を行いましょう。
介護職への転職が成功しやすい年齢は?
介護職は人材不足が深刻なこともあり、そこまで年齢の制限を受けません。体力がある若手も重宝されますし、経験や落ち着きがあるミドル世代も歓迎されやすいといえます。
ただし、仕事内容が肉体労働に偏っている場合は、体力や若さが重視されることもあるため注意してください。
30代・40代で介護職への転職を検討している方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼30代でも介護業界に転職できる4つの理由!メリット・注意点も解説
▼40代未経験でも介護職に転職できる!理由や現状・成功の秘訣を徹底解説
未経験でも介護職に転職できる?
未経験でも介護職への転職は可能です。業務内容によっては資格が必要な場合もありますが、資格が必要でない業務も多いため、未経験でも介護職に就けます。
ただし、資格や経験のある人材が歓迎されるのも事実のため、未経験から介護職に転職する場合は、未経験者を歓迎している求人を選ぶようにするとよいでしょう。
人と関わるのが苦手でも介護職に転職できる?
人と関わるのが苦手な場合でも、介護職への転職は可能です。
人と関わるのが苦手な場合、利用者さんとのコミュニケーションに不安を感じるかもしれません。
しかし、積極的に話すのが苦手でも、しっかりと相手の話を聞いたり、笑顔で接したりするなど、相手に寄り添うことを意識すれば、問題なく利用者さんと関われるでしょう。
まとめ
本記事では、介護職に転職する際の方法や具体的な流れ、転職を成功させるポイントについて解説しました。
介護職に転職する際の流れは、次のとおりです。
- 情報収集をする
- 求人を探す
- 求人に応募する
- 面接を受ける
- 内定をもらう
また、介護職への転職を成功させるには、以下のポイントを意識して転職活動を進めましょう。
- スケジュールを立てて転職活動をする
- 施設について調べる
- 複数の施設に応募する
- 未経験者を積極的に採用している求人に応募する
- 介護転職に有利な資格を取得する
これらをすべて意識するのは難しいかもしれませんが、自分にできそうなことから一つずつ取り入れることで、介護職への転職の成功率をアップさせられます。
本記事で紹介した転職の流れやポイントを参考に、介護職への転職を成功させましょう。
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