皆さんこんにちは!
養護白寿荘の伊藤です。
5/16(金)11:00、当施設で開催した一般社団法人アーツアライブの皆さんによる「対話型アート鑑賞プログラム」の様子をご紹介します。
ご入居者の皆様とともに、雨や季節をテーマにした作品を鑑賞しながら自由な感性で語り合う時間となりました。

■ 絵の見方に正解はない。だからこそ楽しい
会の冒頭では一般社団法人アーツアライブのスタッフより、こんなお話がありました。
「絵の見方は人それぞれ。正解も不正解もありません。何を感じても、それが皆さん自身の大切な感覚です。ぜひ自由にお話しください。」
この言葉をきっかけに、会場には安心感と和やかな空気が広がりました。普段は口数が少ない方も、自然と感想を口にされる場面が多く見られました。
■ テーマは「雨」──季節の移ろいを感じながら
今回のアート鑑賞プログラムでは、「雨」をテーマにした複数の作品を鑑賞しました。
参加者の皆さんからはこんな声がありました。
- 「これは春雨みたい。空が明るいわね」
- 「斜めに降っているから、夏の夕立じゃないかしら」
- 「ザアーッて音が聞こえてきそう。傘をさしても濡れちゃいそうね」
- 「これは雨の後の景色かしら。水が流れてるように見えるわ」
一つの絵から多様な感想が生まれ、それぞれの記憶や体験と自然につながっていく様子は、まさにアートの力そのものです。
■ 明治時代の名作「登校」も登場
会の後半では、小島虎次郎による名作「登校」を取り上げました。


明治時代の少女たちが描かれたこの作品から、皆さんはさまざまな思い出を語ってくださいました。
- 「昔の小学校まで4キロ歩いたのよ」
- 「私はランドセルじゃなくて風呂敷だったわ」
- 「傘なんて高価で使えなかったから、ずぶ濡れになったこともあるよ」
- 「姉と2人で通ったっけ。懐かしいわねえ」
絵をきっかけに、参加者同士の対話が自然に生まれ、記憶の扉が次々と開かれていく時間となりました。


■ 館内で味わう「文化」と「つながり」
アート鑑賞プログラムは、ただ作品を見るだけではなく、ご入居者の記憶や感情、そして参加者同士のつながりを育むひとときです。
これからも白寿荘では、こうした「心が動く」時間を大切に、文化的な活動を継続してまいります。
■ 最後に
今回のようなアート鑑賞プログラムは、認知症予防や生活の質(QOL)向上にもつながるレクリエーションとして注目されています。
ぜひ、今後の開催にもご期待ください。

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