秋を感じるアートリップ~ゴッホと広重の世界へ~

皆さんこんにちは!

養護白寿荘の伊藤です。

白寿荘では、入居者の皆さまと一緒に絵画を見て語り合う「アートリップ」を実施しました。今回のテーマは「秋」。芸術の秋にふさわしく、名画を通じて心豊かな時間を過ごしました。

アートリップとは?

「アートリップ」とは、絵の世界を旅するように想像を広げる鑑賞プログラムです。答えや知識を求めるのではなく、「何が見える?」「どんな気持ちになる?」と問いかけながら、参加者一人ひとりの感性を大切にしていきます。

雨を描いた3つの絵からスタート

最初は「雨」をテーマにした3つの作品を比較しました。

  • 傘をさす姿や濡れた道から雨を表現した絵
  • 斜めの線で激しい雨を描いた絵
  • 雲や草の形から雨を想像できる絵

参加者からは「雨の表し方にも色々あるんだね」という気づきが生まれ、自然に会話が広がりました。

ゴッホ《アリスカンの並木道》

フィンセント・ファン・ゴッホの1888年作《アリスカンの並木道》では、鮮やかな黄色の並木と力強い筆致が印象的です。

  • 「工場のような建物が見える」
  • 「黄色い木々は銀杏みたい」
  • 「落ち葉を掃いている人のように見える」

参加者の自由な発想が次々に飛び出し、秋の深まりを絵の中で感じることができました。

歌川広重《名所江戸百景》で日本の秋を味わう

続いて、日本の浮世絵師・歌川広重の作品も鑑賞しました。《名所江戸百景》の中で描かれた秋の風景は、紅葉や川面に映る景色、行き交う人々の生活感が魅力です。

  • 「この川沿いの紅葉は、まるで絵はがきみたい」
  • 「空の色がどこか懐かしい感じ」

西洋画のゴッホと浮世絵の広重を比べることで、表現の違いや季節感の捉え方の面白さにも気づくことができました。

おわりに

今回のアートリップでは、ゴッホの鮮やかで力強い色彩と、広重の繊細で情緒豊かな日本の風景画を通じて、秋の美しさを再発見しました。参加者の皆さまの感性や発想が交わることで、絵の世界が一層豊かに広がります。

白寿荘では、今後も入居者の皆さまと一緒に芸術を楽しむ取り組みを続けてまいります。

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かいごマガジン編集部

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