皆さんこんにちは!
養護白寿荘の伊藤です。
今回は、若手職員の定着率向上に寄与した私たちの実践的な取り組みについてご紹介します。


■ 神奈川県匡済会が運営する施設の紹介
私たちは横浜市泉区和泉町に拠点を置き、1993年に開設した特別養護老人ホーム(特養)と、1963年に開設した養護老人ホームを運営しています。両施設および法人本部は、同一建物内にあります。

■ 若手の離職理由と現実
厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」によると、若者が職場を離れる主な理由は「人間関係」「仕事が合わない」など。

これは多くの福祉現場にとってもリアルな課題です。
✅ 白寿荘の現状

この違いに注目し、私たちは原因を探り、改善策として「メンター制度」を導入しました。
■ メンター制度とは?定着率100%のカギ
特養で導入された「メンター制度」は、昭和生まれの上司と平成以降生まれの若手職員との世代間ギャップを橋渡しする存在です。
🌱 メンター制度のポイント
- 1対1の面談によるメンタルサポート
- 自己理解を深める振り返りと目標設定
- 若手が「なりたい自分」に近づくステップを支援
対象職員の声からは、「目標設定の明確化」「挑戦・成長・自信の獲得」などのリアルな成長実感が報告されました。
■ 若手の声を活かす「意見交換会」の開催
メンタルフォローだけではなく、若手同士のつながりづくりと職場改善の提案として「若手意見交換会」も実施。

🗣 実施内容(一部抜粋)
- テーマ例:「ストレス発散法」「違和感と改善策」「1年後のビジョン」
- 対象:養護・特養・法人本部の若手職員
- 報告書(ニュースレター)を上司・本部へ共有し、全世代に発信
📊 実施後のアンケートより
- 「同世代の存在に励まされた」
- 「職場の良いところを再認識した」
- 「ゆるやかにつながることで安心感が増した」
参加希望者は回数を重ねるごとに増加。職場内での心理的安全性が向上しています。
■ 成果と今後の課題
🌟 成果まとめ
- 定着率の向上(特養:面談者定着100%)
- 若手の成長支援と活躍の場の創出
- 世代を超えた相互理解とコミュニケーションの促進

🔍 今後の課題
- メンター制度の長期化による「義務化」の懸念
- 若手メンター育成とマニュアル整備の必要性
- 意見交換会の継続とシステム化
■ 私たちの見ている未来とは
メンター制度は「教育促進」「心理的安心感」「世代間ギャップの解消」の3要素を生み出します。

単なる点ではなく、世代と世代を一本線でつなぐこと。
誰もが役割を持ち、安心して働ける職場こそが、私たちが見ている未来です。

■ 最後に
若手が輝ける職場は、すべての世代にとっても働きやすい職場。
今後も白寿荘は、「人を大切にする福祉」を実現するため、職員一人ひとりの声を聞きながら歩みを進めてまいります。
ご質問や取り組みに関するお問い合わせは、白寿荘までお気軽にご連絡ください。
皆様の施設や法人にとっても、ヒントになれば幸いです。
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