寿で暮す人々あれこれ
8/189

— 6 —神奈川県匡済会と隣保施設寿福祉センターの設立匡済会は大正7年10月に第1次世界大戦後の市民の貧窮の救済を目的に設立され、昭和43年7月、寿ドヤ街に隣保施設 寿福祉センターを開設しました。匡済会の歴史と理念を踏まえた寿福祉センターは、保育所、診療所、相談所の機能を備えた地域の福祉センターです。当時、寿福祉センターの建設の企画及び推進役を担っていたのは、常務理事であった芹沢 勇氏(昭和44年会長に就任)でした。芹沢氏は、昭和35年に横浜市民生局長の要職にあり、匡済会の評議員でもありました。芹沢氏は、当時、寿ドヤに住み、上肩として港で働いていた佐藤勘治さんとは個人的な交流がありました。佐藤さんの訪問を「断らないように」と職員に伝えていたといわれます。佐藤さんの訪問を楽しみ、その会話のメモを残していました。その佐藤さんが亡くなったのち、寿の有志たちで編集出職安広場のある日の光景

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る