寿で暮す人々あれこれ
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— 17 —はじめにに興味を持って、顔見知りの高齢者の食生活の聞き取りに同行してくれました。食のつつましさと別に、一人の食事は、寂しい、美味しくない、偏る、などの意見が聞かれました。会食は、婦人之友の編集部の有志の方々が、献立の作成と食事作りを担って下さいました。栄養のバランス、作り立ての食事、食べたくても食べられなかった献立、何よりもにぎやかで、談笑しながらの食事など、一人暮らしの高齢者には夢だったことが実現したと思います。高齢者のコミュニケーションも広がり、会食の場は、生活相談、保健所の保健婦による血圧の検診や健康相談、区のヘルパーさんによるボタン付けや繕い物、老人たちの安否確認など老人の生活支援の拠点として活用され社交場ともなりました。会食は26年間行われ、平成14年度、隣保事業の終了とともに終わりました。会食ボランティアともども木楽な家での老人クラブの会食に引き継がれ、現在も行われています。

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