寿で暮す人々あれこれ
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— 169 —寿で暮らす人々あれこれあります。名古屋の福祉施設での定例のAAミーティングでした。会場に座りましたが、誰も来ませんでした。1時間半座り続けていました。「いつ来るか分からない仲間ではあるが、もし出席して仲間がいないとなれば、その人はもう一生ミーティングには出ないかもそれない」、と淡々と話してくれました。山本さんは、5年ごとにアメリカで行われるAAの世界大会に参加していました。世界からやってくるAAメンバーと交流を心から楽しんでいました。その素晴らしさとアルコール依存症の病気の深さを感じ取っていたようです。やがて、寿のメンバーたちも資金を積み立てて、世界大会に参加していくことが常態となりました。横浜グループができて10年後、山本さんは、新しいホームグループに移り、横浜グループと寿から去っていきました。それは、横浜グループが独り立ちすることでもありました。山本さんの姿は、ミニーさんの姿と重なります。ミニーさんも日本で活動して、10年後にアメリカに戻って新生活を始めました。「あとは、皆さんでやってください」という言葉を残して。横浜でのアルコール依存症者の回復に関わる活動は、山本さんを抜きにしては語れないと僕は思っています。山本さんは日本のAAメンバーのレジェンドの一人です。プロセミナーの開催アルコール依存症の方々に、マックのプログラムを勧めるには、依存症の理解とAAの12ステップの理解が必要となります。飲んでいる時の依存症者しか知らなかったので、回復を歩み出した依存症者と比較するとその違いに驚きます。なぜこうなるのか…、誰もが、今まで経験したことがなかったことでした。マックが開設して間もないころ、ミニーさんは、アルコール依存症者に関わる福祉、保健、医療分野の援

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